北海道キャンプ場見聞録
三段山(2017/01/14)
カヌークラブ新年会
1月中旬に吹上温泉の白銀荘かニセコの五色温泉に泊まって山スキーを楽しむのがカヌークラブの新年会。
今年は2年ぶりに白銀荘の新年会で、初日は三段山へ。
絶好の山スキー日和になった
1月中旬となると天気に恵まれることは稀である。
それが今年は、日本列島が強烈な寒気団にすっぽりと覆われている中、こちらは風もほとんど無く、青空が広がる絶好の山スキー日和。
参加者11名は、ほぼ毎年同じメンバー。
全員が揃ったところで、噴煙を上げる前十勝を正面に見ながら登り始める。
気温はマイナス20度近いけれど、風が無いので寒さはそれ程感じない。
指先が冷えて痛くなってくるけれど、汗をかかずに登れるので、私にとってはちょうど良い位だ。
でも、手袋三枚重ねでも指先が痛くなるというのに、新年会初参加のジュニアは、軍手1枚で登っているのが信じられない。
薄着で、しかも軍手だけで登るジュニア
還暦過ぎの私とまだ22歳のジュニアとでは、体から発する熱量が根本的に違っているのだろう。
1段目を登りきったところで、後続メンバーが追いついてくるのを待つ。
何せ、メンバー間の年齢差が60近いので、同じペースで登るのにはかなり無理があるのだ。
と言うか、実年齢の差よりも体力年齢の差の方が大きいのが実態である。
例年よりも積雪は少ない感じだが、雪山の美しさは何時もと全く変わりない。
2段目まで登ってくると、前十勝が目の前に迫り、遠くに旭岳の姿も見える。
富良野岳の姿も印象的だ。
隣には前十勝の斜面、その先には旭岳も見えている
ここから先の雪質は、その時によって全く違ってくる。
強風が吹いた後は、積もった雪がほとんど吹き飛ばされ、その下の硬く締まった雪面や凍った雪面が剥き出しになる。
そうなるとスキーアイゼンをつけないとスリップして登れなくなるようなこともある。
それが今日は良い具合に雪が積もっていて、とても登り易い。
2段目から上の様子
それでもK原さんが2段目で早くもギブアップ。
温泉を目指して一人で滑り降りていった。
次第にメンバー間の間隔が開いてくる
それぞれのペースで山頂を目指して登っていくが、その間隔が次第に開き始める。
最初から山頂を目指すつもりが無さそうだったN島さんが、三段目の登りを前にして歩みを止める。
80歳間近のK田さんと一緒にそこで脱落。
3段目の登りはさすがにきつい。
でも、相変わらず雪が付いていて登り易く、おまけに天気は最高。
山頂を目指す絶好のチャンスである。
しかし、山頂に立つことよりも良い斜面を探して滑ることだけを楽しみにしているS藤さんは、山頂を目指すつもりは無さそうだった。
山頂到着
何故かストックを持たずに竹竿1本で登ってきたO川さんも、さすがにそれでは山頂までは無理そう。
ここで2名脱落。
残り6名で山頂を目指し、登り始めてから2時間35分で山頂到着。
スキーを履いたまま山頂まで登ってきたのは、私はこれが2度目である。
安政火口や富良野岳、上ホロカメットク山の険しい岩稜。
それら全てが真っ白な姿で目の前に広がっていた。
息を呑むような冬山の美しさである。
山頂からの絶景
山頂からは西の谷を目指して滑り降りていく。
西の谷には数本のトラックが刻まれているだけで、まだ荒らされていない。
雪はちょっと重たいけれど気持ち良く滑り降りられる。
西の谷を滑る
雪質もまずまず
森の中で一休み
まだまだ気持ちの良さそうな斜面が続いていたが、そこを下まで滑り降りてしまうともう一度シールを貼って登り返さなければならない。
ぐっと我慢して、2段目の斜面の方向に目指してトラバースしていく。
その途中、森の中で一休み。
風も全く当たらず、陽射しも心地よい。
このままここでキャンプをしたくなってしまう。
その後は一気に白銀荘まで滑り降りてそのまま温泉へ。
温泉付き山スキーは最高である。
翌日の天気予報はパッとしなかったのに、予想外の好天となる。
2日目も良い天気になった
この日は、昨日の滑り残した斜面を滑ろうとの話になって、上までは登らないことにした。
それでも参加者は大幅に減って、7名だけ。
せっかくの良い天気が勿体無い。
何時ものルートから外れて、最初から林間部分を登っていく。
そこを滑り降りることもできるとの話を聞いたので、様子を見ながら登ることにしたのだ。
しかし、樹木が混み合っていて、あまり快適には滑れそうに無い。
それでも、上の方まで行くと、いくらかは樹木の間隔も広がり、パウダーを楽しめそうな斜面があった。
その先で昨日滑り降りてきたトラックに合流。
そのトラックを利用して登っていく。
後ろから若者が一人登ってきた。
彼は、もっと先に見えている斜面を目指しているようだ。
雪は降っていなくても、ノートラックの斜面はまだ沢山残っているのだ。
2日目も楽しく滑ることができた
私たちは、昨日トラバースしてきた斜面を標高1360m付近まで登って、そこでまず1本滑ることにする。
I上さんは相変わらず、ノンストップで下まで滑り降りていった。
雪質はちょっと重ためで、スキーを上手く曲げられるか自信がない。
それでも、障害物の無い1枚バーンなので、スピードを上げていくと何とかターンできる。
林間部まで降りていくと雪質も良くなり、久しぶりのパウダーを楽しめた。
そこをもう一度登り返して、2本目も楽しむ。
最後は、登ってくる時に見つけておいたパウダー斜面を滑って終了。
三段山をたっぷりと満喫できた二日間だった。