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イワオヌプリ(2021/02/06)

岩に阻まれ登頂断念

私が冬のイワオヌプリに登ったのは2007年の4月。
それ以来、14年ぶりのイワオヌプリである。ニセコに来るのも3年ぶりだ。

今日のメンバーは4名。天気も今一なので、何時もよりも参加者が少ない。
駐車場に停まっている車の台数も少なめだ。

8時50分に登り始める。
雪が降り、ガスもかかって、見通しはきかない。

イワオヌプリバックカントリー
雪が積もってなければ、この下は舗装された道路である


雪に埋もれた交通標識があった。
今年のニセコは久しぶりに雪が多くなっているけれど、もっと雪が多い年ならば、この標識にも手が届くようになるのだろう。

イワオヌプリバックカントリー
道路標識にも手が届きそうだ


ダケカンバの間を縫いながら尾根の上を登っていく。
14年前に登った時はかみさんと二人、天気も良くて山の様子を見ながら登るルートを考えることができたけれど、今日はガスに包まれて何も見えない。
私とウッチーは何処を登れば良いのか全くわからないので、I山さんとS藤さんが頼りである。

イワオヌプリバックカントリー
この方向にイワオヌプリが見えるはずだけれど


若者二人が元気良く追い抜いていったので、途中からそのトレースを使わせてもらうことにした。
次第に柔らかい雪が浅くなってきて、その下の硬い雪面が出てくるようになる。
標高1030m付近まで登ってきたところで、その若者二人が硬い雪面に手こずっていた。

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私達を追い抜いていく若者二人、この後に付いて行ったのが間違いだったかも

 

もう少し登れば急斜面が終わる辺りだけれど、直ぐ上に岩が連なっていてそれを越せないでいる。
S藤さんが別ルートを探るが、硬い雪面が露出していて断念。
I山さんがその反対側に向かおうとしたが、硬い雪面に乗っている雪が雪崩れそうになって、慌てて引き返してきた。

ガスが更に濃くなり、周りの様子も殆ど見えなくなってきたので、ここで撤退することに決めた。
急斜面の途中で滑走準備をする。

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進退窮まりここから滑り降りることに


そこから下の雪は悪くはなかった。
ただ、風で飛ばされた雪が再堆積したものなのか、きめが細かいけれどやたらに重たい雪である。

イワオヌプリバックカントリー
重たいパウダーだった


皆は文句を言っていたけれど、私は意外とこの雪質が好きだった。
スピードが出すぎるとどうしても腰が引けるのだけれど、この雪は適度にスピードが抑えられるので、余裕を持って滑れるのである。
先週のタケノコ山では、せっかくのふわふわパウダーを上手く滑れずにガッカリしたけれど、滑りだけなら今日の方が上手く滑れた気がするくらいだ。

イワオヌプリバックカントリー
私には滑りやすい雪質である


まだ時間が早いので、道路を挟んだ反対側に見えていたニセコアンヌプリの北西斜面を登ることにした。
そちらへ向かって滑り降りる途中、ガスが次第に晴れてきて、イワオヌプリの南斜面がハッキリと見えてきた。
そこは良い感じの疎林になっていて、雪も良さそうに見える。
私は、樹木の全く生えていないメンツルの斜面よりも、ある程度樹木が生えている方が好きである。
S藤さんが「ここ良さそうでないの?」と言うので、私は一も二もなく賛成した。

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この斜面を登り返すことにした


直ぐにシールを張って登り返す。
最初に準備ができた私が、ラッセルしながら最初に登り始める。
張り切り過ぎて、かなり急角度で登っていたみたいだ。
ラッセルしていると、少々無理してでも急登できるけれど、そのトレースを登ってくる人は結構苦労するのである。

イワオヌプリバックカントリー
アンヌプリの斜面をバックにして登り返す


 

標高860m付近から950m付近まで登ってくると、その先は雪も悪そうなので、この辺りから滑り降りようと思って皆が追い付いてくるのを待つことにした。
しかし、追い付いてきたI山さんとS藤さんは、せっかくだからもっと上まで登ろうと言う。

イワオヌプリバックカントリー
ウッチーはここでストップ


私は、これ以上登って硬い雪を滑っても楽しくないので、ここから滑り降りることにする。
ウッチーもそれに賛同。
少しでも楽な方を選択する人間と、少しでも上まで登りたがる人間と、性格の違いが現れるところだ。

イワオヌプリバックカントリー
無駄な登りはしないタイプの私


登っていった二人を待っている間に、天気も次第に回復してくる。
アンヌプリの山頂までは見えないけれど、その斜面がよく見える。
そちらを滑っても楽しかったかもしれない。

イワオヌプリバックカントリー
アンヌプリの山頂は最後まで見られなかった


暫くしてから滑り降りてきた二人だけれど、雪はやっぱり良くなかったみたいだ。
それでも、気持ち良さそうなスプレーを舞い上げながら、私達の横を滑り降りていった。

イワオヌプリバックカントリー
I山さん


イワオヌプリバックカントリー
S藤さん


私とウッチーもその後に続く。
この斜面の雪もやっぱり重たい雪だったけれど、私にとっては快適な雪である。
気持ち良くシュプールを描きながら滑り降りた。

イワオヌプリバックカントリー
ウッチー


イワオヌプリバックカントリー


下まで降りてくる頃には、青空も覗くようになってきていた。
この日、下界では雪ではなく雨が降っていたようである。
天気は少し残念だったけれど、個人的には結構楽しめた14年ぶりのイワオヌプリだったのである。

イワオヌプリバックカントリー
下まで降りてくると天気も回復



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