北海道キャンプ場見聞録
塩谷丸山(2018/02/22)
山頂までは青空
朝の天気を見て急遽出かけることにした塩谷丸山。
自宅から1時間ちょっとで行くことのできる山は、これができるから良い。
午前9時前に塩谷駅駐車場に付いたけれど、ほぼ満車状態。
山に登っている人もいるのかと思ったが、全てが一般利用者の車だったみたいだ。
除雪終点に到着
除雪終点まで、車道をシートラで登っていく。
1月5日以来、今シーズン2度目の塩谷丸山。
その時よりも積雪はかなり増えていた。
札幌の積雪は平年より少ないが、この辺りでは結構な大雪となっているみたいだ。
除雪終点でスキーを履く。
青空の下に、塩谷丸山の山頂が少しだけ見えていた。
古いトレースの上に10センチくらいの雪が新たに積もっている。
平日なのでラッセルを覚悟していたが、この程度ならばトレースの中を歩くのとほとんど変わりはない。
トドマツの森の中を歩いていると、時々樹木の枝に積もっている雪がサーッと落ちてくる。
森の風景が一瞬白いベールに包まれ、そのベールには木の影が映る。
雪の落ちてくる下には居たくないが、近くで見ているととても美しい。
積雪が少ない時は、ブッシュや木の枝を避けながら登らなければならずルート選択に苦労するが、これだけ積雪が多くなると余計な気遣いをすることなく何処でも登っていける。
真っ白な森の風景を楽しみながら登っていたら、気が付くと既に300m台地のエゾマツ林までたどり着いていた。
そこから先は急な斜面の登りとなって、毎回苦労させられるところだ。
ところが今回は、ちょうど良い角度の古いトレースがあって、それに助けられた。
登る角度によって体への負担は全然違ってくるのである。
森に生息するウサギもこのトレースが気に入っていたみたいで、私たちよりも先にこの中を歩いていたみたいだ。
450m台地が近づくと、樹木の間隔が次第に開いてくる。
一本一本の樹木も、枝を大きく伸ばした美しい樹形のものに変わってくる。
そして後ろには青い海が見えてくる。
塩谷丸山に登る時、この辺りの風景が私は一番好きだ。
そして最後の樹林帯を抜けると、山頂へと続く真っ白な斜面に出てくる。
下山時に滑っている北東側の沢に降りていく斜面には、結構トラックが残っているのが見える。
一方、山頂から続く尾根は、ほぼリセットされてノートラックの斜面となっていた。
今回はここを滑ろうと考えていたので、斜面を荒らさないよう西側から回り込むように山頂を目指す。
そうして11時少し前に山頂到着。
塩谷駅からスタートして1時間50分もかかっていない。
除雪終点からの時間ならば1時間半程度である。
除雪終点に駐車スペースがあれば本当に手軽に登れる山なのだが、現状では地元の方に迷惑がかかるので塩谷駅の駐車場を利用するしかない。
1月に登った時よりも、山頂標識が随分低い場所に立っているのに驚いた。
吹き溜まりが発達して、山頂の標高が数メートルは高くなっていそうである。
上空には青空が広がっているけれど、石狩湾の向こうに見えるはずの暑寒別岳や樺戸山地の山々は雲の中だった。
塩谷丸山には10回以上登っているけれど、 それらの山の姿が見えたのは1回しかない。
冬の季節風が吹いている時には、ほとんど姿を現さない山々なのである。
北の山は最初から諦めていたけれど、山頂まで登れば南側の羊蹄山やニセコ連峰、そして積丹半島の山々が見えるはずだ。
しかし、そんな期待はあっさりと裏切られてしまった。
南側の空は、雲にすっかり覆われていたのである。
しかもその雲は、こちらに向かってどんどん広がりつつある。
吹き溜まりの発達した山頂
積丹半島は既に雲の中
1月に登った時も、登頂した途端に天気が崩れてきたけれど、今回も同じパターンである。
それでも、登頂するまで天気が持ってくれたのはラッキーだったのかもしれない。
晴れている間に滑ろうと、慌てて滑走準備をする。
しかし、滑り始める頃には、かろうじて日は射していたけれど、真っ青な空は雪面と同じような色に変わり果ててしまったのである。
それでも真っ白なノートラックの斜面を滑るのは快感である。
適度な斜度で、緊張せずに滑られるのも良い。
写真を撮りながらなので、何度も止まりながら滑っていく。
一気に滑り降りた方が気持ち良いのだろうが、それではあっと言う間に楽しみが終わってしまう。
どちらが良いのかは微妙であるが、一番良いのは、一旦登り返して2本目を一気に滑り降りることかもしれない。
青空が広がっていればそうしていたところだが、天気はどんどん悪くなってきそうなので、今日は1本だけで止めておくことにする。
登る時と同じく、積雪が増えると林間を滑り降りるのも楽である。
25分で除雪終点まで降りてきてしまった。
気軽に登って、そして降りてこられる良い山だが、ちょっとあっけなさ過ぎた。
次は、登り返したり、途中で食事したりして、もう少しゆっくりと山を楽しみたいものである。