北海道キャンプ場見聞録
大沼山(2016/2/28)
これがパウダー |
朝7時、集合場所である豊滝の道路情報館駐車場に到着して車から降りた瞬間、あまりの寒さに身体が震え上がった。 今回目指すのは大沼山だ。 以前はヘアピンカーブの奥に車を停めていたけれど、最近の情報では、そこに車を停めると「除雪の邪魔だ」と張り紙をされるらしい。 除雪でできた高さ3mの雪の壁をよじ登り、そこでスキーを履く。 今までも「パウダースノー」の言葉を使っていたけれど、今日の雪を見ると、言葉の使い方を間違っていたことに気が付かされた。 そんな雪に覆われながらも、昨日のものと思われるトレースがはっきりと残っていた。 気温は低くても、風も無く陽射しも強いので、直ぐに身体が汗ばんできた。 何時ものようにI山さんが先頭で、その後にかみさんが続く。 標高790mの大地まで登ってきたところで一休み。 |
後ろに見える定山渓天狗岳の姿が大沼山を登る時の楽しみ |
その先の875mポコは西側から巻いていく。 右手に余市岳の姿も見えてきた。 |
何時も見ているのとは逆方向から余市岳を眺める |
全体を雪に覆われたエゾマツや、青空に向かって枝を伸ばすダケカンバの巨木。 標高950m辺りから急な登りが始まる。 休憩を終えて歩き始めた時、後ろのN島さんがシールをスキー板に止めている金具が外れていることを教えてくれた。 |
雪化粧したエゾマツに囲まれる |
一番の急斜面に向かう | N島さんに助けられた |
トレースに従って、その先の急斜面を何度もジグを切りながら登っていく。 私も何度も経験していたが、スリップし始めると僅か1mの高低差をどうやっても登れなくなるのだ。 急斜面の途中で待ち続けるのもしんどいので、助け起こされた恩も忘れ、N島さんを一人見捨てて、先に斜面の上まで登ってしまう。 そんな風景や余市岳の姿などを眺めながら皆でのんびりと談笑していると、忘れかけた頃になってようやく、疲れきった表情を浮かべながらN島さんが追いついてきた。 |
ようやくN島さんが登ってきた |
そこから大沼山山頂までは標高差およそ100mだ。 山頂には雪庇も発達しているので、その切れ間から山頂へと上がる。 すると間もなくして、T津さんの「すげ〜ぇ」と言う叫び声とかみさんの喚声が聞こえてきた。 そして最後にN島さんと私が山頂に到着。 |
大沼山山頂に向かっての最後の登り |
ここで私が一番好きなのが、千尺高地から長尾山にかけての稜線の眺めである。 そこから視線を右に転じていくと、長尾山から無意根山、中岳へと稜線が繋がる。 そんな風景に感動しているところへ、2台のスノーモービルが登ってきて、興醒めさせられる。 |
長尾山への稜線の眺めが好きだ |
烏帽子岳や百松沢山など札幌近郊の山を眺める |
大沼山は下山時の滑りも楽しめると照会されているが、今シーズンの山スキーは滑りメインの山にばかり出かけていたので、そんなところと比べると見劣りしてしまう。 その次は、N島さんが登るのに苦労していた急斜面である。 急斜面の上まで来た時、新たに5人パーティーが登ってきているのが目に入った。 |
豪快にスプレーを上げるI山さん | N島さんも格好良い |
最後になったかみさんは、皆とは違う方へ向かって滑っていく。 まるで、エクストリームスキーのビデオで雪崩の中を滑っているシーンを見ているみたいだ。 その後、林間を滑り降りていくと、ご夫婦の山スキーヤーとすれ違った。 その後の875mポコは、登り返すのが嫌なのでラッセルしながらトラバースする。 やっとの思いで登りのトレースに合流できたところで昼の休憩にした。 休憩を終えて再び滑り始めるとき、これが思わぬ事態を招いた。 それでも、林間部分の雪は軽いパウダースノーのままなので、最後まで気持ち良く滑り降りられた。 (GPSトラック) |
道路取り付き7:45 - 790m大地8:45 − 10:30山頂10:50 - 駐車場所12:30 |