北海道キャンプ場見聞録
沙流岳(2015/4/12)
4月の樹氷 |
何時ものメンバーから「日曜日に沙流岳に登りましょう」と誘われ、土曜日は清水町の実家に泊まることにした。 そんな心配も、日曜の朝の晴れ渡った空を見て、一気に吹き飛んでしまう。 集合場所は日勝トンネル日高側入り口にある駐車場。 今日の素晴らしい天気に誘われるように、駐車場には次々に車が入ってくる。 それを聞いてちょっと不安になった。 午前8時40分、日勝ピークへと続く斜面を登り始める。 木々も真っ白な樹氷に包まれ、厳冬季の山の風景と変わりない。 |
日勝ピークへと続く斜面を登っていく |
一列になって登っていく皆から離れて、ダケカンバの疎林の中に入っていく。 標高1445mの日勝ピークには何度か登ったことがあるけれど、その先にある標高1421.8mの沙流岳に登るのは今回が始めてである。 無駄な登りを避けるため、標高1200mを越える辺りから日勝ピークの北側を巻くように登っていく。 |
この辺りから日勝ピークを巻いていく | 樹林帯の中をトラバース |
森を抜けると、突然目の前にオープンバーンが広がった。 その斜面の上で待っていてくれた皆にようやく追い付いた。 先頭で登るのはI山さん。 後ろを振り返ると労山熊見山や双珠別岳、そしてその向こうには十勝岳連峰の真っ白な姿が見えていた。 標高1370mの小さなピークを越えると、その先はずーっと下りが続く。 |
楽しい尾根歩きだ | 前方に沙流岳が姿を現した |
I山さん、I上さん、マリオさんの3人は、そこから見える沙流岳と地形図を交互に見比べながら、沙流岳山頂からどのルートで滑り降りるかを話し合っていた。 無駄な登りを避けたつもりが、結局そこからまた100mほど下ることとなる。 1250mのコルまで下りてきて、いよいよそこから山頂を目指しての急な登りが始まる。 先行者のトレースは比較的緩い傾斜で登っていたが、I山さんはそれを無視して、直登するかのような急角度で登っていく。 そこを何とか通り過ぎてホッとしたのも束の間、今度は頂上への急登が始まる。 そんな悪戦苦闘をしながら、ようやく沙流岳山頂にたどり着いた。 |
沙流岳山頂 |
山頂からは正に360度の展望が広がっていた。 ゆっくりとそんな風景を楽しみたいところだが、他のメンバーは滑ることしか頭に無いようだ。 しかし、山頂直下から広がるオープンバーン以外に、気持ち良く滑れそうな斜面は確認できない。 山頂から少し南側に下って、雪庇が小さくなったところから斜面に下りる。 最初の数ターンは気持ち良く曲がれたけれど、直ぐに雪が重くなって足を取られてしまう。 |
この辺りは気持ち良く滑れたが | 重たい雪にスキーをとられる |
ちょうどペケレベツ岳が真正面に見える眺めの良い場所だったので、そこで昼の休憩をとる。 昼食を終えて、尾根のコルまで滑り降りる。 尾根をしばらく登ってから後ろを振り返ると、沙流岳の山肌に私達の描いたシュプールがくっきりと見えていた。 |
左のシュプールが私達の描いたもの |
日勝ピークへの登り返しは、完全な体力勝負となる。 コルからおよそ1時間で日勝ピーク山頂に到着。 風を避けられる場所でシールを剥がし、いよいよ最後の滑降である。 |
日勝ピークから滑り降りる |
この日勝ピーク斜面の北斜面は意外なほど良い雪質だった。 斜面には既に沢山のシュプールが刻まれていたけれど、そんなことも気にならず、各々が広々とした斜面を気持ち良く滑り降りる。 そんなアクシデントもあったけれど、皆で楽しく最後の滑走を楽しんで、駐車場まで降りてきた。 これで心置きなく今シーズンの山スキーを終えることができそうだ。 今回のGPSトラック |
まずまずの雪質の北斜面 | かみさんも優雅に滑っている |