北海道キャンプ場見聞録
1107峰・989峰(2015/3/15)
遭難事故の後で |
キロロスキー場では3月11日、横浜市の男性が一人で山に入り行方不明になっていた。 そんな事を考えながら、土曜日の晴れ上がった空を見上げていたが、自衛隊の捜索活動は土曜日で終わり、日曜日には捜索体制も大幅に縮小されると聞いた。 そうして向かえた日曜日の朝、寝室のカーテンを開けると雲一つ無い見事な青空が広がっていた。 しかし、天気予報は外れだった。 朝8時半を過ぎてマウンテンセンター内は既に沢山のスキーヤーで賑わっていたが、私達はササッとその中を通り抜け、山スキーを履いてコース外に出る。 コース外に出ると、真正面の山の斜面に、最近起こったと思われる全層雪崩の生々しい跡があった。 山の中に向かってしっかりとしたトレースができていたが、それが捜索隊のものなのか、BCスキーヤーのものなのかは分からない。 道警のヘリコプターが上空から周辺の捜索を行っていて、そのプロペラ音が山の中に響き渡る。 今シーズン、キロロ周辺の山に入るのはこれが3度目。 最初のうちは同じルートで登るけれど、途中からセブンイレブンへ向かうルートと992峰や989峰へ向かうルートで二つに分かれることになる。 途中で989の方向へ向かっているスノーシューのトレースがあったので、そちらへ向かってみる。 昨日の土曜日は、自衛隊と警察併せて36名が捜索に当たったと新聞に載っていた。 スノーシューのトレースは、一人か、せいぜい二人が歩いた程度のものである。 行方不明になった翌日の12日だけでも70センチ以上の雪が新たに降っているのである。 時々雲の切れ間から日が射してくることもあるが、天気は相変わらずパッとしない。 |
992峰の雪庇の下には亀裂が入り始めていた |
前回はその下のオープンバーンを気持ち良く滑り降りていたが、その様子を見るともうそこを滑る気にはならない。 1時間30分でセブンイレブン山頂に到着。 尾根の左右どちらの沢に入っても雪崩の危険が高そうなので、登ってきた尾根をそのまま滑り降りることにした。 途中で単独の男性が登ってきたので、少し話をする。 想像していたほどの急斜面でもなく、前回も滑っている992峰側への沢へと降りてきた。 |
1107峰の林間は良いパウダーだった | 992峰との間の沢に滑り降りる |
シールを取り出して、再びスキーに貼り付ける。 989峰の林間斜面を登っていく。 そんな状況の時に山に入るのがそもそも間違いである。 989峰の山頂に着く頃には、雲が再び広がり始めていた。 |
989峰へ登っている間に晴れてきた | 木の幹が凍り付くような状況だったのだろう |
隣に992峰、その向こうに1107峰が見える |
さっさとシールを剥がして、林間斜面のツリーランを楽しむことにする。 |
989峰の林間を滑り降りる |
大人数のパーティーは、既に同じ林間を滑っているところだった。 |
ちょっと重たいけどまずまずの雪質 | 標高が下がるに従って雪も重くなる |
下まで降りてくると、気温も上がり、雪も解けてきていた。 その後、マウンテンセンターまで滑り降りる途中、ボーダーの若者グループ数組とすれ違う。 昼休みを終えた道警のヘリコプターが、再びスキー場の上空に舞い戻ってきた。 |
事故に関係なく賑わうスキー場 | 捜索を続けるヘリ |