北海道キャンプ場見聞録
白老岳(2013/2/22)
どっちが良い? |
冬型の気圧配置が強まって道東方面以外はどこに行っても天気が悪そう。そんな中で、少しでも青空が拝めそうな山に登ろうと考えて選んだのが白老岳だった。 二ノ沢川に架かる中笛橋の手前に除雪されたスペースがあり、そこに車を停める。 橋を渡ってから斜面にとり付くのだが、雪深い今の季節は除雪で作られた雪の壁を登るのが最大の問題だったりする。 最大の難所をクリアすると、目の前には真っ白な雪原と、その奥には滑るのに気持ち良さそうな疎林の斜面が見えていた。 今日は金曜日なので、自分たちでラッセルしながら登らなければならないと覚悟していたのだ。 太陽の光が、空に広がっている薄い雲を貫いて、周辺の雪景色を真っ白に輝かせる。 途中で折れた樹木の幹の上に、ぽっかりと大きな雪の塊が乗っかっていた。 |
美しいシラカバ林だ | 広がってきた青空に心も弾む |
最初に急な斜面を登った後は、しばらくは尾根の上を緩やかに登っていく。 楽をできると喜んでいられたのは僅かな区間だけだった。 緩やかな起伏があるので、下山時に登り返しにならない様に気を使いながらルートを決める。 注意して見るとスキーとスノーシューのトレースが有って、スキーのトレースの方が新しいみたいだ。 それでなくても体力を使い果たしている下山時に、シールを張ってない状態で登り返すのはとても辛いのだ。 上空に広がっていた薄い雲も何時の間にか消えてなくなり、真っ青な空が広がっていた。 |
雪団子に雪のヘビ? | 立派な雪のアーチ |
見晴らしの良いところまで出てくると、目指す白老岳らしき姿が見えてきた。 真正面には山頂付近が三角に尖ったピークが見えていた。 GPSに登録してあるルートから外れていないことを確認しながら登り続ける。 少し風が出てきたようだ。 風当たりが強い場所ではトレースも完全に埋まってしまっている。 徐々に傾斜もきつくなってきて、標高も順調に上がり始める。 |
雪景色には青い空が似合う | トレースも所々で埋もれている |
トレースの中を黙々と歩く |
目指す白老岳の後ろには雲が広がり始めていた。 目の前に見えている小高い山は左側からトラバースする。 そこから先、白老岳に向かうためには一旦下らなければならない様に見える。 一方、本物の白老岳は直ぐもう目の前に迫っていた。 ちなみに、雪山ガイドに乗っていた白老岳の写真は三ノ沢コース側から見たものなので、お椀を伏せたような形に写っていたのである。 そこから白井岳山頂に向けては急に斜度が増してくる。 しかし、スノーシューに履き替えても、腰まで埋まってしまうような積雪である。 そこからは、標高にして20mちょっと低いだけの南白老岳が、眼下に見下ろせる。 |
白老岳に登頂 | 途中で見えていたのとは全然違う形の南白老岳 |
スキーをデポしておいた場所まで下りてくる。 あれだけ登るのに苦労した急斜面も、スキーで滑ればあっという間に降りられる。 その途中、若い男性のガイドに連れられた3名のやや高齢な女性のツアーとすれ違う。 途中で雪が小降りになったので、トドマツを屋根代わりにして昼食をとることにした。 カップ麺を食べている間に、青空ものぞくようになってきた。 途中のアップダウンはやっぱりきつかった。 もさもさと雪が降り続ける中、登る途中に作った雪坊主が、ニヤニヤと笑いながら私達を見ていた。 |
最後に雪坊主に笑われた |
登り3:00 下り 1:20 |
距離:3.5km 標高差:450m |