国道274号の日勝峠を日高側から走っていくと、日勝トンネルに入る直前、そのトンネルの上にスキーで滑るのに楽しそうな斜面が広がっているのが見える。
冬にここを通る度に、いつかはここを滑ってみたいなと憧れの目で眺めていたのだが、山スキーを始めたおかげでその憧れがついに実現することになった。
北海道雪山ガイドにもこの山のことが載っていた。もっとも、雪山ガイドの中ではトンネル上の山ではなくて、その奥の沙流岳が紹介されているのだ。
本当は4月中頃に登ろうと考えていたのだけれど、都合が付かずに結局GWの後半になってしまった。
今年は暖冬だったし、この時期でも滑るだけの雪が残っているのだろうか?札幌を出て日高町までやってくる間、何処にも白い雪の姿を見かけない。
しかし、さすが日高山脈である。日高町を過ぎて日勝峠に向かうと、その前方に立ち塞がる日高山脈の山々は、まるで私達を出迎えてくれるかのように、雪化粧を落とさずに待っていてくれたのだ。
トンネル横の駐車場に入ると、そこには数台の車が停まっていた。誰も乗っていないので、山に登っている最中なのだろう。
そこから見上げる山の斜面は真っ白な雪に覆われているけれど、駐車場の周りの雪は車粉などでまっ黒に汚れたいた。
その汚れた雪を恐る恐る乗り越えて、白い雪の上でスキーを装着する。
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