北海道キャンプ場見聞録
我が家のファミリー通信 No.88-3
紅葉の京都観光(下鴨・上賀茂神社・植物園・二条城) 2020/11/23
3連休の中日は愛宕山の山登り。
そして今日最終日は、あまり観光客が来ないような上賀茂・下鴨神社を歩くことにした。
最初に向かったのは鴨川デルタ。
高野川と賀茂川の合流部が公園として整備され、京都市民の憩いの場所となっている。
10年前にも上賀茂神社から下鴨神社まで歩いたことがあり、最後にこの鴨川デルタまでやってきて、とても楽しかった記憶がある。
NHKのドキュメント72時間でも取り上げられたことがあり、何となく人が集まってくる様な魅力のあるスポットなのである。
左が高野川、右が鴨川
時間はまだ朝の7時半を過ぎたばかり。
散歩する人達が行き交い、川の中では鷺が戯れている。
鴨川の上流には虹も見えていた。
やっぱりここは私の好きな場所だ。
この飛び石を渡るのが楽しい
そこから糺の森に入る手前に河合神社がある。
美麗祈願の信仰が厚い神社だけれど、かみさんはそんな事は全く気にも留めない様子でおざなりに手を合わせていた。
境内の大イチョウは、まだ緑の葉も混ざりまっ黄色に染まるのには後数日かかりそうだ。
河合神社のイチョウの黄葉は少し早かった
糺の森は、足元は落ち葉に覆われているけれど、森の紅葉はまだ色付き始めといったところだろうか。
そんな糺の森の散策を楽しみ下鴨神社へと向かう。
糺の森も紅葉には少し早い
コロナ過で手水舎が使えなくなっている神社が多いけれど、ここの手水舎は普通に使えたのでそこで正式に身を清める。
本殿で参拝した後、ここには十二支を守る神様もまつられているので、自分の干支の社にもお参りしていく。
手水舎で身を清める
御朱印をもらっていると、社務所の方で巫女さんや神主さんたちが正装で何かの準備をしていた。
何が始まるのだろうと暫く見守っていると、そこから行列を作って御手洗舎の方へ移動し、厳かな神事が始まった。
この日は丁度新嘗祭の行われる日だったのである。
その様子を初めて見ることができてラッキーだった。
最初は何が始まるのか分からなかった
新嘗祭が執り行われていた
その後、鴨川沿いを歩いて京都府立植物園へ向かう。
休日なので、ジョギングする人や散歩をする人も多い。
川では鷺が群れて、小さな魚でも捕っているのだろうか。
長閑な光景が広がる。
走っている人や散歩している人、のどかな風景の鴨川河川敷
何気なく横を見ると四足動物が歩いていた。
猫にしては変だなと思ったら、その動物は狸だった。
北海道では河川敷でキタキツネが歩いているのをたまに見かけるけれど、京都の場合は狸が歩いているようだ。
すぐ隣を狸が歩いていてビックリ
200円を払って植物園に入る。
紅葉も見られるし、観光客も居ないだろうと思って来てみたのだけれど、予想していた以上に素晴らしい植物園だった。
北海道ならば紅葉の季節を迎えると咲いている花もかなり少なくなるのだが、ここではまだ沢山の花が咲いていた。
コスモスが美しい
噴水の周りも花盛り
花だけではなく紅葉も勿論素晴らしい。
辺りの地面を黄色く染めるイチョウの落ち葉、北海道では見られないラクウショウの紅葉、紅葉の風景をバックに花を咲かせる冬桜等々。
イチョウの木の周りには黄色の絨毯が
ラクウショウとモミジの紅葉の組み合わせも新鮮だった
北海道では見られない植物も興味深い。
四国遍路の時に何処でも見かける花だけれど、名前がどうしても分からなかった花がある。
ここでそれが「コダチダリア」という名前であることが初めて分かった。
コダチダリア
1時間ほど植物園を楽しんで、次へと向かう。
上賀茂神社の近くにカキツバタの美しい大田神社がある。
今時期に行っても何もないだろうと思いながら、せっかくなので寄り道してみた。
そして特に見るべきものもないままに大田神社を後にする。
カキツバタではなく紅葉が出迎えてくれた太田神社
上賀茂神社に仕える神官が住んでいた家が並ぶ社家町を歩く。
その鴨川神社からの流れが明神川となって、社家町の中を流れている。
各家ではその水を庭の中に引き込み、それがまた川へと流れ出る。
その様子を見てみたいけれど、一般公開されている家は有料なので外から眺めるだけ。
社家町を歩く
かみさんの希望で、すぐき漬けの老舗「京都なり田」ですぐき漬けを購入。
食べても酸っぱいだけだけれど、かみさんによるとその酸味が良いらしい。
かみさんの好きなすぐき漬けを購入
昼食は今井食堂のさば煮を食べたかったけれど、品切れで閉店の看板が。
まだ11時半なのに「ホントかよ?」と思いながら、門前のみそぎ茶屋でうどんを食べた。
10年前に上賀茂神社を訪れた時は満開の枝垂桜が出迎えてくれたけれど、今回は既に葉も全部散ってしまい全く見栄えがしない。
花が咲いていないと何も面白くない枝垂桜
その代わりに今回は神馬が出迎えてくれた。
この神馬には何時でも会えるわけじゃないので、ラッキーだった。
おまけに、ニンジンを食べさせられるのである。
早速かみさんが、神馬にニンジンを食べていただく。
薄い輪切りのニンジンが数切れでは、神馬様もさぞまどろこしいことだろう。
神馬に人参を食べさせるかみさん
立砂や境内を流れる川、渉渓園など見所も多い。
結婚式を挙げたばかりらしい新郎新婦が記念撮影をしている。
参拝者の注目の的となり、このような場所で式をあげる花嫁は、色々な面でそれに耐えうる人でなければ難しそうだ。
立砂の向こうでは結婚式が行われていた
ここでも丁度「鎧着初式」なるものが行われていた。
いわゆる武者行列であり、これを見られたのもとてもラッキーだった。
この日に下鴨神社、上賀茂神社を訪れたのは大正解だったのである。
上賀茂神社では武者行列を見ることができた
時間もあるので、最後に二条城を見に行くことにした。
この季節の観光客は紅葉の名所に行く人が多いので、二条城ならそんなに混んでいないだろうとの読みである。
修学旅行での定番観光地で、あまり興味もなかったので訪れるのは今回が初めて。
宿からは徒歩圏内なので滞在中には一度は入ってみようと考えていたのだ。
二条城には最初から期待はしていなかった
中に入っての第一印象はあまり良くなかった。
その一番の原因は、無駄に広い砂利敷きの広場や通路。
修学旅行で見に行くような観光地は大体がこんな感じで、それだけで興ざめしてしまうのだ。
二の丸御殿に入る
国宝二の丸御殿は江戸初期に完成したものらしいが、建物を見てもその歴史はあまり感じられず、模写された多くの障壁画も鮮やか過ぎて、逆に興醒めしてしまう。
大政奉還の舞台となった大広間を見るのが楽しみだったけれど、それを実際に目にしても感動は湧いてこなかった。
本丸御殿は工事中で囲いに覆われ、庭園も植えられているのは殆どが松ばかりで見栄えがしない。
お城はやっぱり天守閣が無いと面白くないのだ。
植えられているのはマツばかり
順路を回り終えたところに並んでいた露店でみたらし団子とぜんざいを食べてやっと人心地ついた。
最後に障壁画展示収蔵館でオリジナルの障壁画を目にしたけれど、これはやっぱり二の丸御殿に展示するのは模写したものでしょうがないなと納得することとなったのである。