北海道キャンプ場見聞録
我が家のファミリー通信 No.102
オホーツク網走マラソンエイド完全制覇
6年ぶりにエントリーしたオホーツク網走マラソン。
今年は10回目の開催となり、普段でも充実しているエイドが今年は10周年記念で更にパワーアップしていると聞いては、参加しないわけにはいかない。
6年前を含めて網走マラソンは過去3回走っていて、いずれも札幌から車で網走に向かって、宿泊はキャンプ場。
今年は清水から網走に向かったので、道中の風景も新鮮で、宿泊も網走市内のビジネスホテル。
昼食は陸別町の老舗蕎麦店の秦食堂に入った。
かみさんは蕎麦を食べたけれど、私はカーボローディングの一環で豚丼を注文。
店の隣に製粉工場があって、そこで作る十割蕎麦はとても美味しく、私が食べた豚丼も合格点。
気分を良くして網走を目指した。
1年間休業して今年の7月再オープンしたはた食堂
ホテルのチェックインまでまだ時間があったので、能取湖の卯原内サンゴ草群生地と、マラソンのゴール地点となる大曲湖畔園地に寄り道していく。
サンゴ草は真っ赤に色付いていたけれど、霧雨の降る生憎の天気で、暗い空の下で見るサンゴ草は見栄えがしない。
曇り空では見栄えがしない卯原内サンゴ草群生地
大曲湖畔園地には14ヘクタールの広大なひまわり畑があって、ランナーを迎えてくれる。
今年はマラソン大会の時期に満開となったと聞いて見るのを楽しみにしていたが、今日の天気では折角の満開の花も下を向いたままだった。
天気が悪いとひまわりもうなだれたまま
天気に関係なく花を咲かせている隣のコスモス畑の方が美しく感じる。
それにしても、この天気が明日でなくて本当に良かった。
霧雨が降る中でのマラソンは最悪である。
白いコスモスもなかなか綺麗だ
開会式にも参加。
ホテルから会場までは歩いていけるので、駐車場の心配もない。
それで油断して、時間ギリギリに会場に付くと既に満席で立ち見となってしまった。
毎年ゲストランナーとして参加している金哲彦さんと、ランニングユーチューバーの三津家貴也さんのトークショーは面白かったけれど、大抽選会はかすりもしなかった。
ユーチューバーの三津家さんのことは全く知らなかったけれど、結構有名な人らしく、海外からの参加者も知っているくらいだ。
開会式は超満員
そうして迎えたマラソン大会当日。
駐車場からスタート地点の網走刑務所までシャトルバスで移動。
参加者は2800人程だが、先月に参加者2万人の北海道マラソンを走った後なので、とてものんびりとした雰囲気に感じてしまう。
大規模な大会に出たおかげで、ローカルマラソンの良さを改めて見直せた気がする。
網走川に架かる鏡橋を渡ってスタート地点の網走刑務所へ
エントリーの時の申告タイムによって、私はFブロック、かみさんはEブロックからのスタート。
6年前は一斉スタートだったのに、今回はブロックごと2分間隔のウェーブスタートに変わっていた。
「Fブロックだと10分後のスタートだな」と思いながら、スタートゲートまで進んできた。
Fブロックの先頭近くからスタート
ここでは毎回、東京農大の応援団が大根踊りで見送りをしてくれる。
これまでは、その様子を走りながら写していたのが、今回はゲートの前で落ち着いて写せるとスマホを構えていたら、いきなりスタートの合図があって焦ってしまった。
8:45がスタート時間だったけれど、私達がスタートしたのは8:51。
この大会のウェーブスタートの仕組みがよく分からない。
東京農大応援団
でも、ウェーブスタートのおかげでコース上が混み合うこともなく、最初からマイペースで走れるのはありがたかった。
今大会では、一応サブ4.5を目標にしていたけれど、一ヶ月前の北海道マラソンでは制限時間の6時間ギリギリでの完走となってしまったし、無理はしないでエイドの完全制覇を目標に走ろうと考えていた。
それでも、流れに任せて走っているとキロ6分10秒を切るくらいのペースになっていた。
ウェーブスタートだと混雑していないので最初からマイペースで走れる
最初のエイドは4キロ地点のかに汁である。
まだランナーもかたまって走っている距離なので、エイドの前は大混雑。
それでもここでは立ち止まって、美味しいかに汁をいただいた。
できれば、かにの殻の中の身までほじって食べたかったけれど、流石にそこまでゆっくりとしてはいられない。
かに汁エイド前は大渋滞
そこから先、コースは能取岬を巡る道道76号(通称美岬ライン)を走っていく。
5キロを過ぎると、難所の坂が待ち構えている。
スタート前に少し霧雨が降っていたので、簡易雨具を着て走っていたけれど、やっぱり蒸し暑く感じるので、その坂が始まる前の給水所のゴミ箱に捨てさせてもらった。
途中での応援も多い
この坂では、2キロの間に標高差70mを登らなければならない。
何時もの朝ランでは1キロで40m登る坂を走っているので特に問題はないけれど、開会式のトークショーで金哲彦さんが「ここでは無理をしないこと」と話していたので、それを忠実に守る。
キロ6分40秒前後のペースで登りきった。
これくらいの坂なら苦にならない
7.8キロエイドの地産ミニトマトは、驚くくらいに甘かった。
10キロエイドの「お菓子な牛乳かい?」は、6年前に食べてすっかりファンになった地元のお菓子である。
能取岬に向かって、アップダウンの多い森の中のコースとなる。
この辺りの森は、林床が笹に覆われていないので、とても美しく感じる。
キノコが採れそうだなと思いながら、森の様子を眺めて走る。
美しい森の中を走るのは気持ちが良い
道道から一旦離れて、コースは能取岬へと向かう。
ここでは、岬を折り返してきたランナーとすれ違う区間がある。
そこで、4時間のペースメーカーから少し離れて走るかみさんの姿を確認。
彼女は今回、本気でサブ4を狙っているようだ。
青空だったら最高の風景なのだけれど
生憎の曇り空なので、能取岬の風景は今一である。
私は過去の大会でその風景を満喫していたので、今回は風景よりもエイドである。
まずはかぼちゃ団子を食し、次に牛乳を貰って、その先で配っているアンパンを食べながら、それを牛乳で喉に流し込む。
パンだけだと喉が詰まるが一緒に牛乳も配れらているのが嬉しい
道道へと戻る前に、5時間のペースメーカーの1団とすれ違う。
ペースメーカーの後ろには沢山のランナーが固まって走っているので、遠くからでも直ぐにそれと分かる。
ペースメーカーは30分ごとに配置されているはずだが、4時間半のペースメーカーをまだ見ていない。
ここまで結構良いペースで走ってきているので、そのペースメーカーよりは先に進んでいるはずだ。
灯台の周りをぐるりと回っている時に通り過ぎていたのだろうか。
能取岬からの帰り道は上り坂となる
道道まで戻ってくると、その先は延長1キロの美岬トンネルを抜け、2キロほどの下り坂となる。
ここでは飛ばしすぎないことと言われていたので、意識的にスピードを落とす。
この辺りは平均してキロ6分20秒ペースで走っていた。
美岬トンネルを抜ける
能取湖沿いに出てくるとコースはほぼ平坦となる。
色付いたサンゴ草が遠くに見えている。
20キロエイドでは大塚製薬のボディメンテゼリーを配っていた。
大して美味しくないゼリーをここで取る気にはならなかったけれど、今回はエイドが充実してるので栄養補給ゼリー類は一切持ってこなかったので、念の為にここで栄養補給しておくことにした。
能取湖の湖畔ではサンゴ草が色付いていた
22キロ付近にあるシークレットエイド。
6年前はここで橋本真也とレイザーラモンの物真似をしている人に笑わされたが、今回は更にパワーアップしていた。
最初のバスケットキャラらしい人物は誰か分からなかったけれど、スラムダンクの安西先生だったらしい。
スラムダンクは読んでいないので何のキャラなのか分からなかった
田村正和はそっくりだったけれど、撮影に失敗。
ひろしはひと目でそれと分かって、笑ってしまう。
6年前と同じく橋本真也も登場したが、以前の方が似ていたと思う。
最後に現れたのがなかやまきんに君。分かりやすいキャラで、パワーを貰った。
パワーッ!
25キロエイドでは定番のバナナと梅干し。
袋入りの小さな梅干しが配られている大会もあるけれど、ここでは種を取った生の梅干しを食べられて嬉しかった。
その先でコースはレイクサイドパークへと入っていくが、その前に延長1.5キロ程の往復区間がある。
かみさんは既にこの区間を過ぎていたようで姿は確認できなかったが、折り返し500m程手前で4時間半のペースメーカーとすれ違った。
私の後ろを走っていると思っていたペースメーカーは、実は私の前を走っていたのだ。
中間地点を過ぎた時のタイムを倍にすると4時間半を上回ってしまうので、ペースメーカーが私の後ろにいるわけがないことは既に分かっていたのだけれど、実際にその姿を目にするとちょっとショックだった。
4時間半のペースメーカーはEブロックの方にいたようなので、スタート時点で既に私の2分前を走っていたのである。
4時間半のペースメーカーとペースメーカーとようやく会えた
追いつける距離ではなかったけれど、私も少しペースアップしてペースメーカーの後を追いかけた。
レイクサイドパークに入ってきたところで、そこのトイレに入る。
一ヶ月前の北海道マラソンのようなことは無かったけれど、この辺で一度トイレを済ませておいた方が、この後安心して走れるのだ。
パーク内のエイドでは、まずはしじみ汁をいただいて、かまぼこの長天にも手を出す。
この長点がちょっと失敗で、喉が詰まりそうになる。
汁物エイドは嬉しい
その先のベーグルはパスして、最後のアイスクリームを貰うことにした。
このアイスクリームは10回記念で用意されたもの。
マラソンのエイドでアイスクリームなんてどうやって出てくるんだ?と思っていたが、渡された紙コップの中に結構な量のアイスクリームが入っていてビックリ。
美味しくいただくことができた。
エイドでアイスクリームを食べれるなんて最高
トイレとエイドで、この区間はキロ8分以上かかってしまった。
エイドで元気をもらったので、再びスピードアップする。
30キロを過ぎたけれど、足はまだ動いていた。
33キロのエイドではあばしり和牛とホタテのバター焼きが用意されているので、それを励みに走っていく。
前回は焼き立ての和牛を食べられたけれど、今回は保温容器の中から取り出して小皿に並べていたので、ちょっと冷えていて味は今一だ。
ホタテは10周年記念で用意されたもので、こちらは美味しくいただけた。
10回記念のホタテエイド
その先の35キロエイドでは天童市が提供してくれるシャインマスカットがあるので、今度はそれを楽しみに走っていく。
和牛とホタテを食べた後のデザートに丁度良いのだ。
その先からコースは道道を離れ、ゴールまでサイクリングロードを走ることになる。
サイクリングロードに入って直ぐに標高差20m程の上り坂がある。
流石にここではキロ7分近くまでペースが落ちてしまったけれど、坂を登りきった後は元のペースまで戻すことができた。
サイクリングロードの坂は殆どの人が歩いている
疲れ切った様子のランナーを次々と追い越すが、そんな私を更に追い越していくランナーもいる。
そんなランナーは決まって女性である。
最後は女性の方が頑張りがきくようだ。
サイクリングロードの途中に、イケメンエイドが有ったのには笑ってしまった。
スーツに身を固めたホスト風の男性4人がエアーサロンパスを用意してくれているのだ。
イケメンエイドでは笑ってしまって写真もぶれた
38キロの給水所手前が、やたらに賑やかになっていた。
何があるのかと思ったら、大阪のおばちゃんエイドだった。
派手な衣装を着たおばちゃんが「あめちゃん持っていきなさい」と飴を配っているのだ。
最後まで笑わせてもらった。
大阪のおばちゃんパワーに圧倒される
ここまで順調に走ってこれたのが、大曲湖畔園地に入った途端に急に左足の膝がガクガクしてきてまともに走れなくなる。
ひまわり畑の中に伸びる延長400mのビクトリーロードを颯爽と駆け抜けようと思っていたのに、最後は情けない姿でのゴールとなってしまった。
それでも、去年の別海マラソンで記録した自己ベストを更新。
サブ4.5まであと僅かの4時間33分30秒でゴールできたのである。
最後は膝が壊れそうでビクトリーロードを颯爽と走ることはできなかった
ニコニコしながらゴールで待っていたかみさんのタイムは3時間52分24秒、初のサブ4達成である。
女子60歳以上のクラスで4位に入り、表彰状も貰っていた。
3位になればステージの表彰台に上れたところだったが、3位のランナーとはタイム差が大きかったようだ。
大会プログラムの2023年入賞者一覧では2位に相当するタイムだったのにと残念がっていたところを見ると、密かに表彰台を狙っていたようだ。
今までフルマラソンを走っていても最後は必ず失速して、自分にはフルマラソンを走り切る脚ができていないのだと悲観していたが、今回でようやく自信を持つことができた。
10キロごとのラップタイムも、最後の10キロが一番早く走れていたのである。
最後に膝がガクガクしたのも、ちょっとしたトラブルだったようで、ゴール後は全く気にならなかった。
駐車場まで戻ってくる頃になってようやく青空が広がった
全エイドを制覇して、途中で50枚以上の写真を撮っての今回のタイムだったので、次回こそはサブ4.5を切ることができそうな気がする。
来年の今頃は70歳になっているので、70歳でのサブ4.5、自己ベスト更新ができたら格好良いなと思いながら一人でニヤニヤしている自分だった。