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尻別川夏ラフトコース(2017/08/02)

平日例会は女子率高し

日曜日が休みではなくて例会に参加出来ない人のためにと、N島会長が平日の尻別川でのミニ例会を企画してくれた。
毎日が日曜日の私だけれど、遠慮なく参加させてもらう。


久しぶりに川の上から羊蹄山を見られそうだ

尻別川の夏ラフトコースを下るのは今シーズン4回目。
過去3回は天気に恵まれず、羊蹄山の姿も見れず仕舞い。
それが今日は天気も良く、集合場所に向かう途中から羊蹄山がその姿を見せてくれていた。

平日が休みの熊五郎さんご夫妻とクラブに入会したばかりのS浦さん、私と同じ境遇のKW島さん、たまたま休みだったE藤さん、なかなか都合が付かずに例会には暫く参加していなかったN野さんにKM島さんなど、10名が集まった。
N島さんの狙い通りである。

最近は大人数での川下りが続いていたが、これくらいの人数が下っていても一番楽しい気がする。
発電所の放水口で軽くウォーミングアップしてからパチンコ岩の瀬へと入っていく。


キラキラと輝くパチンコ岩の瀬


今日はMEの扱いに慣れるため、岩の後ろの小さなエディに積極的に入りながら下ることにしていた。
数日前の渇水の鵡川で、岩避けに散々苦しめられていたので、岩の多いここの流れがとても穏やかに感じてしまう。
特に、鵡川で一番苦しめられていた熊五郎さんには、ここが天国のように思えているかもしれない。


顔が強張るS浦さん

太陽の光を受けて、瀬の波がキラキラと輝いている。
夏の尻別川らしい風景だ。
巨大な波で白く泡立つホワイトウォーターと比べて、こちらのホワイトウォーターは優しさに満ち溢れていた。

千歳川以外の川を初めて下るS浦さんは、緊張で顔が強張っていた。
それでも、千歳川でN島会長の厳しいレッスンを受けていただけあって、何とか下れている。

KM島さんは2年ぶりの川下りなので、「下れるだろうか?」なんて心配していたが、そんなブランクを全く感じさせない漕ぎである。
さすがに、現役メンバーの中ではクラブ最古参だけある。


頭から水を被るKM島さん

本人の名誉のために補足しておくが、最古参と言うとそれなりの年齢に思われそうだが、決してそんな事は無い。
うら若き乙女の頃からクラブに入会していたので、今となっては最古参になってしまっただけなのである。

パチンコ岩の瀬の最後を締めくくる、やや落差の大きな瀬。
S浦さんが、思いっきり強張った表情で下ってきた以外は、皆とても気持ち良さそうに白波を浴びながら下ってくる。

そして最後にN野さんが下ってきた時である。
サーフィンをしようと瀬の途中から流れに入ってきたN島さん。
何と、N野さんの目の前で沈して、その進路を完全に塞いでしまったのだ。


N野さんの邪魔をするN島会長


それにN野さんも巻き込まれ、2艇が流されるシーンが直ぐに目に浮かんだが、さすがにN野さんだった。
全く動じる素振りも見せずに、邪魔なN島さんを押しのけるようにして、何事も無かったかのように下り続けたのである。

今回の参加者10名のうち、この3名に熊五郎さんの奥さん、我が家のかみさんを加えて女子が5名。
クラブの例会やミニ例会で、女子率が5割なんて、初めてかもしれない。

何時もの例会ならば、瀬が終わって瀞場に入ってくると、退屈したメンバーが集まってきては下ネタ話しに花を咲かせながら下っていくところだが、さすがに今日はそんな下品なシーンは見られない。
今日は、何となくお上品な川下りである。


写っているのは全員が女子、普段の例会では見られない光景だ


まあ、普通はこれが一般的な川下りのシーンであって、下ネタが飛び交うのは極一部のメンバー間に限られていることを、クラブの名誉のために敢えてここで書かせてもらう。

羊蹄山のビューポイントまで下ってきた。
夏らしい積雲が浮かぶ青い空を背景に、端正な姿の羊蹄山がすくっと立ち上がる。
期待通りのその美しい光景に、喚声が上がる。


この風景に会いたくて尻別川を下ると言っても言い過ぎではない



余裕で落ち込みに入る熊五郎さんの奥さん

凝灰岩の岩盤が所々に露出するようになってくる。
水量が増えればこれらも水の中に沈んで、下るのに全く支障は無くなるが、水が少ない時はちょっとした障害物となる。
でも、単調な流れに変化を与えてくれるし、水面下に見えるその姿もなかなか美しく、尻別川独特のこの凝灰岩の風景が私は好きだ。

その先にちょっとした落ち込みがあるので、先回りしてカメラを構える。
下る時はちょっと冷やっとするような落ち込みと、その先に続く瀬だけれど、写真を撮っているとあまり迫力を感じない。
ここでは、瀬の後のエディラインの方がバランスを崩しやすそうなので、注意した方が良い。

そこで少し遊んだ後、次の二股の瀬で昼の休憩をとることにする。

二股の瀬では沈する心配もなさそうなので、撮影班として私達が先に下る。
何時もよりはチキンルートを下るつもりでいたが、逆にそれが変な横波を受けるルートに入ってしまい、かみさんも一瞬沈を覚悟したらしい。
しかし、少し水を汲んだ程度で瀬をクリアし、早速岸に上がってカメラを構える。


二股の瀬を余裕で下ってしまったS浦さん

すると、KW島さんが下った後、直ぐにS浦さんが下ってきたので焦ってしまった。
積極的なのは良いけれど、かみさんにはロープを持たせてなかったし、レスキュー要員はカヤックに乗ったKW島さんだけ。
N島さんが、下にKW島さんがいるからとGOサインを出したようだが、ファルトで沈されたらカヤック1艇のボートレスキューで岸に寄せるのは難しい。

「下まで流されちゃったら、ここでお昼を食べられなくなるな~」と思いながらカメラを構えていたら、S浦さんはそんな心配をされているとは露知らず、堂々と瀬をクリアしてしまった。
これまで千歳川しか下ったことのないS浦さんだったが、今日の尻別川の様子を見ていると、下れる川の範囲が一気に広がった気がする。

他のメンバーも問題なく二股の瀬をクリア。
その中でも熊五郎さんは、豪快にヒーローコースを下っていた。
本人曰く「二股の瀬のヒーローコースを下ったのは今日が初めて」とのこと。
最高の川下り日和の今日なので、誰もが頭から水しぶきを浴びたくなるのである。


初めてヒーローコースを下ったと言う熊五郎さん


瀬の手前で岸に上がって撮影班をやっていたKM島さん。
最後に瀬を下るのかと思ったら、そのままポーテージしてしまった。
昔は千歳川の蛇籠もポーテージしていたくらいなので、さすがに慎重派のKM島さんらしい。

でも、その慎重なKM島さんが思いがけず沈脱したことがあった。
その場所が先日下った鵡川にあり、その瀬には彼女の名前が付けられることとなったのである。


二股の瀬の後ではこの程度の瀬は何とも思わない

二股の瀬で昼食を食べ、再び下り始める。

二股の瀬の下流にも結構な瀬が続いている。
しかし、二股の瀬を下った後なので、まるで消化試合のような感覚でそこを下ってしまう。
もしもこの瀬が最初の方に現れたとしたら、かなり緊張を強いられるはずである。
瀬のレベルは、気の持ちようによっても変わってくることが、ここで証明できそうだ。

川の正面に羊蹄山が再び姿を現す。
夏ラフトコースでの羊蹄山のビューポイントはこの2箇所だ。

そして最後に土壁の風景を楽しんで、尻別川の川下りは終了となる。

上陸した川原には、ファミリーの焼肉の臭いが漂っていた。
北海道にもようやく川遊びに良い季節がやって来たようだ。


最後に羊蹄山は正面に見えてくる


(当日12:00尻別川水位 倶知安観測所 167.31m)



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