カヌークラブのメンバーから「週末に尻別川の喜茂別コースを下りませんか」との誘いを受ける。 今回はI山さんの提案により、何時も下っている場所の更に上流、境橋からスタートすることになった。 尻別川の上流部と聞いて、かなりハードな川を想像していたが、境橋から下流は至って穏やかな流れである。 少し下るとオロウエンシリベツ川が合流して少し水が増えた。 最近は雨が少ないので、川の水が少ないことを心配していたが、カヌーの底を擦らない程度の水量はあって、快適に下ることができる。 |
尻別岳に圧倒されて羊蹄山は影が薄い |
川の右岸側は小高い丘陵地となっていて、丘陵地の川側にはそこだけ緑が抜け落ちたように岩壁が続いている。 ただ、川の流れの方は楽しむと言うにはちょっと物足りない。 でもそのおかげで、初めて下る川なのに余計な緊張をすることもなく、いつも以上に周りの風景や植物に集中することができる。 下っている先の方に小さな落ち込みらしきものが見えてきて、波もそれなりに高そうだった。 川底が、流れと並行した方向に溝状にえぐれている場所があった。 |
左側の川底は溝状にえぐれている | 水が増えればここは危険だ |
ようやく国道230号の尻別橋まで下ってきた。 ここからは一昨年の春の例会で一度下った区間である。 この辺りは釣り人も多い。 相川橋の下流や喜茂別川合流部の手前にはちょっとした瀬があるけれど、今日の水量では楽しめる程ではない。 喜茂別川合流部では本流を塞いだ意地悪な倒木おかげで、今日初めてカヌーを降りなければならなかった。 そこから先は何度も下っている区間である。 尻別岳に代わって、今度は羊蹄山がその美しい姿を披露してくれる区間でもあるけれど、下り始めた頃よりも更に雲が広がってしまい、これでは楽しみも半減である。 途中の岩盤の川原に上陸して昼食にする。 留産橋を過ぎた先に、川を横断するように大きな岩が並べられている場所がある。 |
改修された床止めはポーテージ | 蛇籠が崩れて針金が見えている |
去年の春に下った時は何も気が付かなかったので、その後に改修工事が行われたのだろう。 一般的に言われる床止め工の一種で、川底の洗掘を防ぐために作られるものだとは分かるけれど、この区間の尻別川で床止めがあるのはここだけである。 工事の意味は問わないとしても、蛇籠を使った工法はカヌーをする人間にはあまり好ましいものではない。 その下流にも2か所ほど似たような床止めがあるが、そちらはそのまま下ることができた。 水も少し濁ってきて、羊蹄山は雲に隠れてしまい、気温はさらに上がり、楽しい瀬もなく、川を下っていて久しぶりに「早くゴールに着かないかな」と思ってしまった。 2012年8月19日 曇り時々晴れ |
戻 る |