今年の7月に、1泊しながらキャンプ場から河口までを下ったばかりなので、目の前に現れるのはお馴染みの風景と言ったところだ。
今日はそのときよりもやや水量が多い気がする。
昨日の歴舟上流ではそんなに多いとは感じなかったので、これはヌビナイ川の増水の影響なのだろう。
水が多いおかげで、川幅一杯に広がって流れているようなところでも、コースの選択さえ間違えなければ、座礁しないで下ることができる。
歴舟川を下る時は、ライニングダウンの有り無しによって快適性がかなり違ってくる。今日はこの調子なら最後まで快適に下れそうだ。
瀬の波も大きく、水しぶきが気持ち良く顔にかかってくる。ヌビナイ川のように途中で意地悪な倒木が待ち受けていることも無く、あえて波の一番高いところにカヌーを進めながら瀬を下る。
流れが護岸ブロックにぶつかり癖のある波が立っているところがあったが、そこだけは波を避けて下ってしまった。
そこは忘れもしない、我が家が初めて歴舟川の川下りに挑戦した時、沈の洗礼を受けたところなのである。
今見れば、わざわざその波の中に突っ込まないでも、十分に避けて通れるような場所である。当時はそれを避けるような技術も無いくせに家族単独で川を下っていたのだから、随分無謀なことをしたものだと思えてしまう。
思い出の川原に上陸。7月の川下りのときにテントを張った場所である。
その時の焚き火の後が、私達がそこを後にした時のそのままの形で残っていた。
イス代わりの太い流木、テーブル代わりに使った平べったい丸石、長すぎて途中までしか燃やせなかった流木、その場所も全く変わっていない。
物干し代わりに使った3本の流木を組み合わせたやぐらも、倒れてしまっていたけれどその時の場所にこれもそのまま残っていた。折角なので元の形に組みなおしておくことにする。
周囲の手ごろな流木は殆ど燃やし尽くしてしまったのだけれど、その後の増水によって前回と同じ場所にまた流木が溜まっていた。
その付近が通常の増水ラインで、私達がテントを張った場所まで水が上がるのは相当の大雨の時だけなのだろう。
歴舟川の川原キャンプには最高の場所と言えそうだ。
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